『大石兵六物語(おおいしひょうろくものがたり)絵巻』
舞台は鹿児島。寛永(1624~1644)初年8月下旬、名うての暴れ者の若侍が集り、
狐に化かされ坊主にされる者が多いことを話題にしていると、
その中の一人、大石兵六が肝試しに出かけることになる。
これを聴き知った妖狐どもは様々な妖怪に化けて兵六を脅かすことにする。
すなわち宇蛇(うじゃ)・蓑姥(みのば)じょう・三眼猿猴(みつめこうえん)・
ぬらりひょん・頬紅太郎(ほおべにたろう)・てれめんちっぺい・このつきとっこう・
ぬっぺっぽうなどである。
その後、小狐2匹を捕らえるが、父親が突然現れ放してやるよう諌める。
この父親というのが実は狐の化けたもので、兵六は馬糞団子も食べさせられる始末であった。
ついで狐どもは大勢で人間に化けて兵六を捕え、結局坊主にしてしまう。
失意のうちにある兵六は道端の不自然な六地蔵を狐と見抜き、
ようやく2匹だけ捕らえることに成功した。
兵六はこの顛末(てんまつ)を情けなく思ったが、
仲間はこれを讃して朝食を振舞ったということである。(歴博 第106号 歴史の証人)
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